自宅でもボイストレーニングを実践できる方法を細かく書いていきます。1人で行う事は難しいのですが、声を出して歌う事はスポーツと同じで毎日行わないといけません。
では、ボイトレですべき事やポイント、自宅でする方法について詳しくお伝えしていきます。
1.腹式呼吸(5分)
レッスンの始めに、まずは腹式呼吸をします。軽く足を広げて、右足または左足を軽く前に出して安定感のある立ち方をします。おへその少し下くらいを指先で少し押さえて、息を吸う時にお腹が外に出る事をしっかり感じてください。
深呼吸の様にゆっくり息を吸って、お腹と背中を両方膨らませる様にしていきます。息を吐く時は、ゆっくりと吐いていきます。
【注意】
お腹を動かす事が出来ても、背中が止まっている人が多いです。必ず平等に動かすようにしてください。
声を出す事は全身を使う運動と同じです。前の筋肉だけを動かして後ろが止まっていると、バランスが悪くなり後々発声をする時に難しくなってきます。
2.息を数回に分けて吐く(5分)
腹式呼吸が綺麗にできる人は、腹式呼吸の応用編を行います。まず、背中とお腹が同じ様に動く事を確かめてゆっくりと息を吸い、おへその下を両手の指で押さえながら「フッフッフッ」3回に分けて吐き出します。
口の形は「ア」や「ウ」など、なんでも良いですが、声を出す必要はありません。
それができたら「フッフッフッフッフッ」と5回に分けて吐き出します。
【注意】
息を分けて吐く時に、必ずお腹が動いているかを確かめてください。もしできていなければ、1の練習だけにしてください。
たまにお腹を動かすことを意識して、息とタイミングが合わない人がいますが、それはまだ腹式呼吸に慣れていないからです。お腹が空気を送るポンプの役割をします。
3.ゆっくりの隣の音(長2度)声出し(10分)
まず快適に感じる音域から喉を慣らしていきます。長2度(隣の音)の練習です。
ドーレードーと鍵盤を弾きながら「ア」で歌います。少しずつ(半音ずつ)音を上げていき、高い音まで進めていきます。高くて苦しい音まできたら、同じ様に発声しながら低い音に戻していきます。これを2〜3往復します。
【注意】
急がず、ゆっくりと音を発生します。声が後ろに引っ込まない様にします。特に3つ目の音が後ろに戻らない様に、前に息を引っ張る様なイメージを持ってください。
4.ゆっくりと長3度の声出し(10分)
ドーレーミーレードーと鍵盤を弾きながら「ア」で歌います。急がず、ゆっくりです。
この時も先ほどの注意点と同じで、後ろの音が戻ってくる時に声が引っ込まないようにしてください。発声の段階では、音が下がってもわかりにくいのですが、歌(音楽)になると音が前に飛ばなくてはなりません。
【注意】
大抵の人は、音が下がってくると体が安心して緩んできます。その為、声が緩んだりハリがなくなります。自然な事だと思います。
しかし、歌う時は緩もうとする身体を意識を持ってキープする為、音が上がる時以上に良い緊張感を保つ為の抵抗をしないといけません。
5.声出し応用編(10分)
先ほどの長2度と長3度の発声を少し早くしたり、母音を変えたりします。
母音を変える時は、2回連続で行い、1回目は「ア」、2回目を「エイオウ」の中から選びます。その時、母音を変える事で響きが逃げないように「ア」と同じところが響くように注意します。
響きはいつも目と目の間の鼻位に集まるイメージです。
6.発声のバリエーション
ドレミファソファミレド
ドレミファソラシドレドシラソファミレド
ドミソミド
ドファド
ドソド
ドド(1オクターブ上)ド
これらの発声をしながら音程の幅を覚えていきます。
まとめ
必ずお腹と背中が均等に膨らむ事を忘れず、声を出しながらポンプのようにお腹が動いているかを確かめます。こちらのメニューをコツコツする事で、ボイストレーニングの上達が早くなります。
万が一、腹式呼吸を行っていてめまいがしたら、すぐにやめるようにしてください。いつも以上に酸素が入るので身体がびっくりするそうです。