高い音を歌う時、すごく苦しいことがありますよね。
「高い音なんか絶対無理!」と、思っていませんか?もちろん、高い音にも限度がありますが、トレーニングとコツをつかんでしまうと、驚くほど簡単に高い音が出るようになります。
オペラ歌手は高い音まで出せますが、どのようにしているのでしょうか?今回は、コツや、気持ちの面で大切なことをお伝えします。
1.高音を出すときにネガティブな気持ちは禁物!
高音を出すとき、少しでも「今日は、高い音が出る気がしない」とか、「どうせ高い音で歌えない。無理」と頭の中に一瞬でもよぎると、本当に声が出なくなります。
歌を歌う時は、気持ち(心の中)と身体が同じように反応しあいます。
たとえば、お友達と話をしている時、元気がない時の声と、うれしそうな時の声が違いますよね。それと同じで、心の中で思ったことが、声に出てきます。
高い音が出るか出ないかは、後でトレーニングをするとして、「よし!高い音がきた!出してみよう!」という前向きな気持ちになるだけで、意外と出やすくなります。
逆に、どんなにトレーニングをしても、気持ちが後ろ向きだと声が出なくなるので、精神的な面も歌にはとても大切になってきます。
一見、気持ちなんて小さな問題のような気もしますが、本当に大切なことです。
2.高い音を出すときのワンポイントアドバイス
先ほど話したように、気持ちを前向きに持てたら、実際に声に出してみましょう。
その時に、頑張りすぎて真面目な顔をしていませんか?にこやかな顔で歌うようにしましょう。
ここにも大きなポイントがあります。真面目な顔は、顔の表情筋が全て止まっていて、下がっている状態です。一度、笑ってみてください。
ほっぺたの辺りの筋肉が上がって、口の中が広がるのを感じると思います。その状態を保つようにしましょう。
誰にでもできる簡単なことですが、気持ちを前向きにすることや顔の表情を朗らかにすることは、ボイストレーニングの大切な第一歩でもあります。まず、ここから試してみてください
3.高い音を出すときに顔を上げるのは間違い
よく高音の時に顔を上げている人を見かけますが、声楽上は正しいとは言えません。逆に発声するのに邪魔をしない程度にあごを引き、首の後ろの筋を伸ばしてあげたほうがいいです。
イメージとしては、頭のてっぺんから糸が出ていると想像して、その糸を上から引っ張るような感じです。
そうすると、首が伸びます。顔を上げてしまうと、首の後ろの筋が後ろに折れてしまうので、正しいのどの筋肉の使い方ができず力が入ってしまいます。
高声を出すときは、できるだけ喉や首の力を抜くように心がけます。
そして、少し眉毛を上げてみてください。するとさらにほっぺたの辺りや、鼻腔が広がるのを感じることができるのではないでしょうか?
高い音ほど、身体や、顔の筋肉を広げて開放させてあげましょう。身体が硬くなってしまうと、筋肉がうまく使えず結果的に声帯も硬くなってしまい、声が出なくなります。
4.体をリラックスさせる
カラオケなどでは、マイクを持っていることもあり、腕や肩に力が入ることがありますが、できるだけ力を抜いてください。
たまに、歌手で高音を出す時、手を上げたりしているのを見たことがありませんか?それは、高音のイメージを持っているのと同時に、肩や腕の力を緩める動作といえます。
ただ振り付けでしているのではなく、歌手それぞれが高音のイメージを作りながら、体勢を整えているのでしょう。
高音の時に両手を広げてみたり、手を上げてみたり、身体に力が入らないように初めは練習してみることも必要になることがあります。
「少しあごを引き、首の後ろの筋を伸ばしているのを感じながら、顔の表情を朗らかにして眉毛を上げる」。それをしながら、心の中で「絶対に出る」と、自信を持って前向きになる。これが高音を歌うときの大切なポイントです。
まとめ
高い声を出すために、一度にたくさんのことをするのは難しいですが、回数を重ねているうちに反射的にできるようになってきます。今回は、気持ちの持ち方と、顔の表情のお話をしました。