初心者でも弾ける曲を3曲あげます。簡単なのに弾けた時に達成感を感じ、お気に入りの一曲になると良いですよね。
最近は楽譜の数が増えてきたので選べる曲も増えてきました。また、難しい曲の簡単アレンジなどの楽譜もよく見つけることができます。
あまりにも多い曲の中から何を選んだら良いかわからない人のために、選曲をし練習に役立つコツをお伝えします。
1.Ombra mai fu オンブラ・マイ・フ ヘンデル作曲
ヘンデルのオペラの一曲(アリア)をピアノソロにしたものです。ゆっくりの曲ですが、歌いどころたっぷりの曲です。
まず、メロディーをしっかりとレガートで弾くことを心がけてください。その後、和音の音がばらつきのないようにしっかり揃えて弾きます。和音を弾く時は、指の都合によって大きな音や小さな音になったりしないように、しっかり耳を澄まして聞くようにしましょう。
オンブラ・マイ・フは、和音を丁寧に弾くことで、古典の美しさが引き立ちます。厳かな雰囲気を保ちながら、和音の響きを揃え、一つ一つの音を慎重に 弾き、メロディーを出します。そうすると、音楽が美しくなります。
ゆっくりなテンポと、比較的譜読みはしやすく、それほど難しくないうえ、表現をする喜びを感じることができます。
2.人形の夢と目覚め オースティン作曲
この曲は、親しみやすいメロディーなので好んで弾かれます。この曲はかわいいメロディーでありながら、第一楽章と第二楽章から成り立っていて、実はいろいろな要素を同時に学ぶことができます。
始めゆっくりと始まるので、メロディーを歌うようにレガートに弾くことを習得できます。また、右手の和音でレガートで弾くことは以外と難しく、音がバラバラになりやすいのでゆっくりと部分練習を重ねるようにしましょう。
曲風が変わる前の両手の和音が取りにくかったり、テンポが遅れてしまったりします。一つ一つの音の幅を頭で覚えるというより、身体の感覚で覚えるように何度も何度も和音を取れるようにしてください。急に早くなり allegretto(アレグレット)になります。
先ほどのレガートで滑らかに弾くのとは、対照的に軽く弾むように弾きます。この曲一つで滑らかな弾き方と軽く弾むような弾き方の切り替え方を覚えることができます。スタッカートを弾むように軽く弾けるようにしましょう。
また、右手が比較的早く音階の下降形を弾かなくてはいけません。その時右手の音符が、きっちりと滑らないようにゆっくりと音階の箇所を弾く事を繰り返し、それでも音が滑ってしまう時は、リズム練習も取り入れてみましょう。
もちろん 指番号がとても大切なので守るようにしましょう。
3.さらばピアノ ベートーベン作曲
ベートベンの曲を弾いてみたいけど、ベートベンソナタを弾くのは難しそうだし、「エリーゼにために」は、あまりにも有名でかえって弾きにくいという人も多いのです。
この曲は、穏やかなメロディーの中にふつふつと心から湧き上がる情熱を感じます。メロディーを綺麗に響かせる練習に役立ちます。
譜読みは簡単です。強弱をしっかりつけて楽譜の指示に従うだけで、全体的にバランスの良く、曲が仕上がりが出来ます。一度試してみてください。
まとめ
今回あげた曲は、比較的譜読みがしやすくテンポがゆっくりでメロディーの美しいものを並べました。
早いテンポの曲もいいですが、ゆっくりのテンポの曲はメロディーをしっかりカンタービレで弾くことで自分らしさが出たり、芸術的に仕上げることができます。ゆっくりのテンポの曲で、このような感情の表現や抑揚のつけ方を身につけるようにしましょう。
焦らずゆっくりと、一つの曲を何ヶ月もかけて仕上げるようにしましょう。以前も言いましたが、譜読みが終わって弾けてから、強弱をつけたり、表現をすることが音楽という芸術の美しさにつながります。
じっくり時間をかけて表現する喜びを味わってください。