ピアニストにとって大切なことは、綺麗に演奏することだけではなく、人間としても感情豊かに、感受性豊かになる事です。
音楽としっかり向き合い、楽譜を通してその時の光景や、背景などを調べたりします。
音楽を演奏する上で、その作曲家が生きた時代がどんな様子だったのかを調べることがあります。
曲の表現の仕方を研究する
一つの曲でも演奏家によってテンポや表現の仕方が十人十色です。
いろんな人の演奏を聴き、研究をします。演奏は一人に限らずたくさんの人を聞くようにします。
同じ人の演奏ばかり聴いていると曲のイメージが固定されてしまうので、自分らしい演奏ではなく、よく聴いているピアニストの演奏のコピーになってしまうことがあります。
体を自由に使う
身体を柔軟にして、肩や腕の力を抜いて動かします。ピアノを弾いているときは、スポーツをしているようなもので瞬発力も必要です。
無駄のない動きで出来るだけ正確に鍵盤を捉えるようにしましょう。無理な力が入っていたりすると、腕の疲れを感じやすくなったりします。
また難易度の高い曲や早い曲などは、腕の力が抜けないと最後まで弾ききることができません。
練習時間
一つの曲を仕上げるのに半年位、またはそれ以上かけます。「曲を自分のものにする」とよく言いますが、身体が覚えこむまで弾きます。
音ではなく、強弱や表現もしっかり毎回が安定して弾けるように何十回と繰り返して弾きます。
また、コンサート前などは8時間ほど弾くこともよくあります。そんな時は、通して弾いているのではなく、片手だけの練習や部分練習をして細かい練習をするように心がけます。
音にこだわりを持つ
綺麗に演奏するには一つずつの音が美しく出る事と、前と後ろの音のつながりが美しくある事が重要です。
よく表現として説明するのが、音一つずつを真珠の玉とします。曲全体がネックレスとして、真珠の玉一つずつ(音符)をつなげていき、真珠のネックレス(曲)を作り上げます。
一つ一つの真珠が美しくないと真珠のネックレスは綺麗ではありません。
では、綺麗な真珠をネックレスにする時、いろんな色をつなげたり、いろんな大きさの真珠を不規則につなげると(人によっては綺麗と感じる人もいるかもしれませんが)あまり綺麗ではありません。
音楽もそれと同じで、同じ色、同じ大きさの真珠の玉をつなげて綺麗なネックレスを作り上げるイメージで、一つずつの音、前と後ろの音をつなげてくださいね。
色々な先生に習ってみる
音楽は芸術なので、答えが一つではありません。一人の先生に習っていると、弾き方や表現の仕方も一つになってしまいます。
同じ曲を違う先生のところに持っていくと、思わぬ新しい発見をします。
違う先生のところにレッスンに行く時は、「音楽は正解が一つではないこと」「人によって色々な解釈があること」を忘れないで、良いところを吸収し、自分に合わないところは、「こんな弾き方もあるのかぁ」と参考にするようにします。
色々な人の解釈を聞くのは楽しいですし、自分の中で音楽の理解が深まります。先生がこう言ったからしないといけないのではなく、自分の選択肢を増やすためにも役立ちます。
ただ、先生の中には他の先生のレッスンに行くことを良く思わない人もいるので、言わない方が良いかもしれません。
さらに、「◯◯先生はこう言っていました」とか言わないでくださいね。
聞く人を退屈にさせない
綺麗な曲を聴かせることも大切ですが、演奏をするというパフォーマンスをみせることも大切です。
弾き方を綺麗にすること、腕のあげ方難しいところを、パフォーマンスとして見せつけるというのも大切なことです。
ピアノを聞くなら手軽にインターネットでも聴くことができる時代、わざわざコンサートに来てくれる観客を飽きさせては申し訳ないですよね。
まとめ
ピアニストを目指す人のために、少し気をつけることを書きました。好奇心を持ち、前向きに取り組み柔軟に対応できるようにしましょう。
すると、音楽を通じてあなたらしさを表現することができます。「◯◯さんが弾く◯◯の曲を聴きたい」と言ってもらえる、魅力的な演奏をするようにしましょう。