音痴を直したいと思って練習してみたけど、結局直らなくて「音痴は直ります」なんてうたい文句は音痴じゃない人の言い分だ、なんて卑屈になっている人もたまにお見かけします。
しかし音痴は直らないのではないのです。直るまで練習を続けないと直らないのです。
ある程度音程が合わせられる人でも、正確な音程を取れるようになるにはかなりの時間を要します。何故なら、音程が取れていない人にとって、音程は「意識」して合わせようと思わないと、なかなか正確に合わせられるようにならないからです。
そこそこ音程が取れてる人ですら時間がかかるのに、音痴の人がすぐに直せると思う方が間違いなのです。
1.諦めなければ音痴は直る
音痴の度合いも人によりますが、感覚の問題が大きいので、先述の通りすぐにこれを矯正するのは難しいことです。
それを知らずに音痴を直そうとしても、中々直らなくて「ほら、やっぱり直らないじゃん」と卑屈になってしまいがちです。繰り返しますが、音痴はすぐには直りません。
やっぱり自分には音感の才能が無いんだ、と思うのではなく、すぐに直るはずがないのだから、諦めずに練習を続けよう、と是非前向きに練習に取り組んでみてください。
少しずつ「あれ?なんだか直ってきたかも?」と思える瞬間が、いつか必ず来ますので頑張りましょう。
2.自分の歌を聞いてみる
音痴の人は、自分が歌っている最中の音程が、正しいのか間違っているのかの判断が付いていません。歌うという行為に集中していると、音程を意識する余裕が無いからです。
そのため、自分の歌を一度録音して聞いてみることをおすすめします。できれば簡単な歌の方が良いです。もとの歌詞をそのまま歌っても良いですし、それが大変な人はハミングで録音しても構いません。
そして、歌手が歌っている音源と、自分が歌ったものを交互に聞いてみましょう。
自分が歌っているものだけ聞いているとあまりピンと来ないかもしれませんが、オリジナルの音源と比べてみると、さすがに音程が全く違うということが分かるはずです。
では、オリジナル音源の歌をワンフレーズだけでも良いので、よく聞いてから、もう一度その音程をマネして歌ったものを録音してみましょう。自分がズレていたと思った音を、少しずつ矯正していってみてください。
こうやって音の高低を意識して聞いてみると、自分がいかに音程に対して意識をしていなかったかに気付くはずです。
最初はとてもストレスを感じると思いますが、色んな歌で練習を続けることで、次第に「聞いた音と同じ音を出す」ということができるようになってくると思います。
3.リズム感を養う
音程を意識することに慣れてきたら、リズム感を養う練習もしてみましょう。音痴の人は、音程が取れていないだけでなく、リズムも取れていない人が多い傾向にあります。
リズムが外れていると、いくら音程が合っていても「なんだかこの人の歌い方、たどたどしいなあ…」と思われてしまってもったいないことに。
とはいえ、リズム感もすぐには身に付くものではないので、根気良く練習を続けて欲しいと思います。メトロノームがあれば便利なのですが、持っている人もそういないと思いますので、手拍子で大丈夫です。
テンポとしては1秒間に2回手を叩く程度で、童謡の「かえるのうた」を歌ってみましょう。「かーえーるーのー」で手拍子4回、「うーたーがーー」で手拍子4回といった感じで、手拍子4回を1セットと考えてみます。
まずは手拍子に合わせて歌ってみてください。このとき注意するのは、自分の歌の方に手拍子を合わせないことです。うまくできなければ、誰かに手拍子をしてもらいましょう。
さて、手拍子のリズムに合わせて歌えたでしょうか。では今度は、手拍子4回の1セットのうち、最初の1回だけ手を強く叩いてみましょう。「パン!パン・パン・パン・パン!パン・パン・パン」といった感じです。
それに合わせて、歌も「かー!えーるーのーうー!たーがー」と4拍子の頭だけ強めに歌ってみましょう。
これと同じ要領で、大抵の歌は4拍子に区切って、頭だけ少し強めに歌ってみると、不思議と上手く歌えるようになります。一定のリズムを守り、アクセントを付けるだけで、歌の印象はとても変わるはずです。
まとめ
音痴に限らず、今まで意識していなかった自分の癖を、意識して直そうとすることはとても大変なことです。
ですが、直そうという自分の強い気持ちさえあれば、必ず直すことはできるんだと信じて下さい。音痴を直して、伸び伸びと自分の好きな歌を歌える日が来るよう応援しています。