小さい頃から音楽を習っていると、絶対音感を持っているとよく言われます。大人になってからでも音感を鍛える事ができるのでしょうか?
もちろん鍛えることができます。今回は、音感トレーニングの方法をお伝えしていきます。
1.絶対音感と相対音感
絶対音感という言葉を聞いた事があると思いますが、相対音感という音感もあります。
絶対音感は、音を聞いたら正確に音感を拾う事ができます。また、この絶対音感の中にもいろいろな種類があり、楽器や音楽、人の声などの音感が分かるパターン、雨の音など雑音も絶対音感で捉える事ができるパターンです。
相対音感とは、音を取る事ができるけど、何調がわからないパターンです。例えば初めに「ト長調」と知っていたら、音をずらさず正確に捉える事ができます。何調か知らなかったら、すべて「ド」から始まる音階のハ長調に聞こえます。
2.絶対音感か相対音感どちらがいいの?
どちらも長所と短所があります。絶対音感は、小さな時からヴァイオリンやピアノなどをしていた人に多い傾向があります。
私は、声楽家ですが絶対音感です。しかし、個人的に声楽をする人は相対音感を持っていると柔軟でいいのではないかとも思います。声楽をしていると、声に合わせて移調して歌う事があります。
そんな時、絶対音感の人は、頭の中で「2つ音が上がるからドがミになって…」と理論で考えます。それに対して相対音感の人は、何も考えずにシフトできるので、感覚でできてしまいます。
絶対音感の人も慣れれば同じように感覚で歌う事ができます。いうならば、相対音感の人は、音感に対して柔軟性があるように思います。
3.あなたはどちらのタイプ?
誰かにランダムに1オクターブの音階をピアノで弾いてもらいます。その時、ハ長調なら「ドレミファソラシド」、ト長調なら「ソラシドレミファソ」と聴き分けれる人は、絶対音感です。
相対音感の人は、どの調を聞いても「ドレミファソラシド」と聞こえます。
4.実際の音感の鍛え方
お手伝いしてくれる人がいたらさらにいいのですが、まず中音域(ピアノのちょうど真ん中あたり)の白鍵を弾いてもらい、それが何の音か当てていきます。
それがなかなか当たらない人は、まず「ドレミファソラシド」とピアノで弾き、音程を覚えていきます。イメージとしては、声を聞いたら顔を見なくても誰かわかるような感覚です。
もちろん初めは、声と同じで何かわかりませんが、何度も何度も聞いているうちに覚えてきます。
5.音感トレーニング〜初心者編〜
「ドレミファソラシド」と弾いて「ド」の音を弾き、その後に気まぐれに音を弾いて音を当てていきます。「ド」の音を聞く事で、まず「ド」から近い音か、遠い音かを感じてください。
もし、音痴かもしれないとご自身で思っている人は、「ド」を弾いてそれより高い音か、低い音か当てるところから入ると良いかもしれません。1人で音感トレーニングするより、誰かに弾いてもらう方が、トレーニングしやすいかもしれません。
1人の時は、スマートフォンアプリやインターネットでも音感トレーニングがあるので試しても良いかもしれませが、パソコンや携帯を通して作られた電子音はわかりにくいので、間違いが多くなるかもしれません。
6.音感トレーニング〜応用編〜
日常の中でできる気軽な音感トレーニングは、CMで聞いて頭に残ったメロディーを歌ってみて、ピアノで探りながら弾いてみます。
ここまでできるようになれば、覚えている曲であれば長くてもピアノで再現できるようになります。
まとめ
音感トレーニングは、街中で歩いている時に聞いたメロディーを口ずさんだり、鼻歌で歌ってみるだけでも身につきます。普段聞こえる音に少し注意深くなってみてください。
歌を歌うと体で音程を感じる事ができ、ただ聞くだけよりも分かりやすくなる場合があります。