自己PRひとつで人生が変わる可能性がある
オーディションを受けるには、自己PRは避けて通れない道ですよね。
自己PRは文字の通り、その人の良いところをアピールすれば良いだけなのだから簡単、と言いたいところなんですが、オーディションではライバル達と競わなければならないし、実際のところは、ただ自分の良いところをつらつらと書いただけでいいなどという問題ではないんですよね。
オーディションを何回受けても通らなかったりすると、自己PRも本当にこれでいいのだろうか、と迷いも出てきてしまいますし、そうなると審査員にこちらの不安な気持ちが伝わってまた落とされる…なんて悪循環に陥りかねません。
自己PRひとつで人生が変わる可能性だってあるのですから、是非とも自信をもって自己PRができるように、今回は筆者の体験も交えてご紹介させて頂きます。
自己PRは気合を入れて書こう
2.まずは書類審査の段階の話から。声優や歌手のオーディションの書類審査の段階で、自己PRを書く欄が無いというのは考えられませんので、もうこの段階で気合いを入れて自己PRをしていかなければならないのですよね。
筆者は歌手のオーディションは未経験ですので、声優のオーディションの経験談になってしまうのですが、まず筆者は初めてのオーディションの際に、先述のように「自分の良いところを書けばいい訳でしょ?こんなもんでいいかな」くらいの感覚で自己PRを書いてしまったのですね。当時は何の経験も無く、経験が無いから逆に根拠も無く自分に自信があったりして、自分ならそれで楽勝で通ると思っていた訳です。
しかももう一点失敗していたのが、応募書類に貼る写真が、普段の自分を見てもらいたいからといって、全然可愛くもない本当にただの普段着で撮影してしまっていたのです。当時はヒップホップダンスに夢中だった時期でもありましたので、どちらかというとボーイッシュな装いだったかと思います。
ちなみにオーディションを受けた声優事務所さんは、アイドル声優さんのような方もたくさんいらっしゃるところでしたので、そんなダンス小僧みたいな奴よりも、もっとキラキラしたスター性のありそうな子が取りたいと思うに決まっていますよね。結果はもちろん、書類審査の段階で不合格。それでも当時の自分は、自分にとても自信がありましたから「自分を実際に見る前に書類で落とすなんてあり得ない」と悔しくて、何故か逆に燃えてしまったのですね。
その次の年には「とにかく実際に自分を見てもらいさえすれば受かるはず。書類だけはハッタリでもいいから通す!」という作戦に出ました。自己PRでは、具体的な内容はご想像にお任せ致しますが…それはもう、本当にハッタリとしか言いようのないくらい自信に満ち溢れた文章で、過大に書きました。
そして写真も自己PRのうちの一部だと気付いた筆者は、今年はもっと可愛らしい写真を撮らなければと思い、服装や髪形も普段の自分とは全く違う女の子らしいものに変えました。その結果、この年はようやく書類審査に通ることが出来たのでした。
審査員の立場で考えてみよう
さて、書類審査の自己PRはハッタリでもなんでも良かったのですが、二次審査は実際に審査員の前で、口頭で自己PRしなければなりません。このときはもう、かましてしまったハッタリ通りにやるっきゃない、とある意味吹っ切れていました。
しかし、ここでまた危ないことをやらかしました。書類審査時には女の子らしい写真を送っていたにも関わらず、実技審査では本来の自分を見て判断して欲しかったので、またしてもボーイッシュな装いで審査に挑んでしまったのです。
先に結果を述べてしまいますが、私は最終的にはこのオーディションに合格しました。しかし、後で審査員の方とお話しする機会があったのですが「この写真の可愛らしい子が来ると思ってワクワクしていたのに、活発な少年みたいな子が来たからちょっとガッカリした」とおっしゃっておりました。
結果的に合格していたから良いものの、せっかく審査員の方が期待してくれていたのにそれを裏切ってしまっていたのかと思うと、なんだか申し訳ない気持ちになりました。それでも採用して下さったのは、たとえ書類審査のときと印象が違ったとしても、オーディションの場で自分を出しきって「あ、コイツ面白いな」と思ってもらえたからなのかもしれません。
これは声優のオーディションに限らず、俳優だったり歌手のオーディションでも同じことだと思います。歌手なら書類審査と同時にデモテープ審査もあるかもしれませんが、これも自己PRのうちの一部です。
自分が好きな歌を選ぶのも良いのですが、一度それは置いておいて、自分が審査員だったらどういう素材が来たらワクワクするかという点を考えてみることをおすすめします。
送り先の事務所の「色」というものがそれぞれありますから、全くタイプの違う素材を売り込んでも、そこの事務所では取り扱ってもらえないかもしれませんからね。
まとめ
オーディションのときは、審査員はたくさんの書類を見たり、実際に人物を見て判断しなければいけません。あなたが審査員だったら、やっぱり自己PRを一番重視すると思いませんか?
さて、どんな人が来たら合格にしたいでしょうか。そうやって一度客観的な視点を持つことはとても大事です。
当時の筆者は一度失敗して、二度目からそこまで考えるようになりましたが、この記事を読んだ皆さんはもう大丈夫ですよね。
オーディションで自己PRするのはもちろん自分自身なのですから、どんな自己PRをしたら良いか、自分の納得いくまで是非考えてみてください。