カラオケに行ったときに、地声で歌うパートはとても堂々と大きな声で歌えているのに、裏声パートになると途端に声量が少なくなって、しかも音程も外れている…という人は、男性に限らず女性でもよく見かけます。筆者も以前は裏声を使って歌うことはとても苦手でしたので、裏声だとなかなか声が出ない、地声と裏声を切り替えるのって難しい、という方の気持ちはよく分かります。今回はカラオケで裏声を使えるようになるためのコツをお教え致します。
カラオケで裏声を使うために必要なもの
地声の歌声もそうですが、裏声で上手に歌うためには、やはりある程度トレーニングが必要になります。歌は自分の身体という楽器を使って表現するものですから、綺麗な高音を出すためには、演奏者でもある自分自身の演奏技術も必要なのです。裏声のトレーニング方法はとてもたくさんあるのですが、今回は筆者が試してみて良かったと思うものをいくつかご紹介させて頂きます。
カラオケで裏声が使えるようになるトレーニング法
まずは、筆者が発声練習代わりに使えるCDをいくつか探してみて、いまだに使っているのが「YUBAメソッド」シリーズの『奇跡のハイトーンボイストレーニング』です。今は改訂版や他のシリーズも出ているようなのですが、筆者はひとまずこれで足りています。
こちらのプログラムCDの中では、男声と女声から自分にあったキーのトレーニングプログラムを選べますし、プログラムの中でも最初は簡単なものだけ2~3個やってみるだけでも効果がありますので、初心者でも取っつきやすいと思われます。そのうちの一番簡単な練習方法は、フクロウのように「ホー」と鳴くだけです。この「ホー」が無理なく出せるキーが、自分にあったキーです。見栄をはって高いキーに行きたい気持ちも分かりますが、まずは無理せず少し低めのキーから入った方が、ノドへの負担もかかりません。また、こちらのプログラムでは地声と裏声の切り替えの練習がたくさんできるので、切り替えるときの感覚を掴むのには良いトレーニングだと思います。
参考:YUBAメソッドHP http://yubamethod.org/
ジブリも認めた裏声トレーニング法
他にもこれはいいな、と思ったトレーニング方法としては、ジブリのもののけ姫のテーマを歌っている米良美一さんがテレビでやっているのをお見掛けしたものですが、裏声で「いいお天気」と3回言う、という非常に面白いものでした。文字で説明するのは少し難しいのですが「いいお天気」の「いい」の部分は伸び伸びと思いっきり高い声で、「お天気」は地声に近い楽な声で、高い→低いを繰り返すという練習方法です。イメージとしては、大縄跳びの縄を回す人のように円を描きながら、縄を上にしたときに「いい」縄を下にしたときに「お天気」という感じで、直線的ではなく曲線的なイメージを大切に、伸びやかに発声することがコツかと思われます。
あの有名歌手の裏声トレーニング方法
テレビで見かけた方法でもう一つ、パワフルな高音の使い手として知られる広瀬香美さんが、高い音が安定して出せない人のために紹介していたトレーニングです。たとえば、高い「ド」の音が自分が無理なく出せる一番高い音だという場合に、歌を全部高い「ド」だけで歌うというトレーニング方法です。そのときは「うさぎおいし かのやま」の歌いだしで知られる「故郷」で練習していたのですが、つまり歌詞の「う」「さ」「ぎ」「お」「い」「し」「か」「の」「や」「ま」を全部高い「ド」で歌うという意味です。リズムは原曲のままでOKなので、音だけをひたすら同じ音で歌ってみてください。これをやったあとで、自分の好きな曲を歌うと、不思議とものすごく楽に歌えるというものでした。是非、自分の出せる一番高い音を探して、皆さんのお好きな曲で試してみてくださいね。
まとめ
ボイストレーニングはたくさん種類があって、どれを選んだら良いのか迷ってしまいがちですが、どれも「誰かのおすすめの方法」なのですから、どれを選んでも良いのです。大事なのは、どの方法でも良いので「続ける」こと。裏声を綺麗に出したいのであれば、自分の身体という楽器を使いこなす練習は、根気良く続けてみてくださいね。