ボイストレーニングをしていて、なかなか効果を感じられなかったりすると、焦りを感じる方もいると思います。
しかし、ボイストレーニングは、すればするほど効果が出てくるのです。
ひとつ、ボイストレーニングを習おうとしている方にお伝えしたいことがあります。きれいな声を手に入れたいと体験レッスンにいらっしゃる方がいるのですが、一度目のレッスンで成果を判断するのは間違っています。
ボイストレーニングでは、はじめのレッスンで「何が問題なのか」「どのようにするとトレーニングの効果が出やすいか」など、ゆっくり発声をしながらひとつずつ確認をしていかないといけません。
一度のレッスンで劇的に声が変わることはまずありません。ボイストレーニングできれいな声を手に入れるには、リハビリやフィットネスで体を鍛えるのと同じで、時間がかかることを理解しておく必要があります。
しかし、間違った方法で練習をしてたら、いつまでたっても効果を実感することができません。
そこで今回は、ボイトレの効果を高める方法について説明していきます。
1.ボイストレーニングは忍耐力
先ほども述べましたが、ボイストレーニングできれいな声を手に入れるには時間がかかります。フィットネスで筋肉質な身体になるためには、日々筋力トレーニングをし、その日のコンディションに合ったトレーニングをいろいろ試しながら調整していきます。
声も同じで、「今日はこのトレーニングだけど、次はこうしてみよう」といろいろトレーニング方法を変えていき、その時の声の状態や上達度によって変えていくものです。
一回一回のボイストレーニングは、効果を感じにくいこともあるかもしれませんが、続けることで成果を感じることができます。
2.ボイストレーニングのレッスン日以外の過ごし方
ボイストレーニングのレッスンは、大抵週1回です。それ以外の6日間はレッスンに行かないですが、このレッスンのない日の過ごし方が大切です。
なかなか一人でのレッスンは難しいのですが、先生に言われた課題をしっかり復習し、身体に染みつけておくことが必要です。ボイストレーニングは、リハビリと同じで慣れていくこと、鍛えていくことで成果が上がります。
自宅でしっかりしておくこと、また、先生に良いと指示をもらうまで無理をしたトレーニングをしないこと。また、ボイストレーニングをしながら無理に歌ったりすると、せっかくの効果をゼロにしてしまうこともあります。
なぜなら、歌う時はもともとのクセで歌ってしまうからです。このクセはやっかいで、たとえ歌い方を間違っていたとしても、長年のクセなので気づかずに以前の方法で歌ってしまうのです。
ボイストレーニング中は、気持ち良く歌いたくなる気持ちはよく分かりますが、そこは我慢のしどころです。
ボイストレーニングは、声を調整するためにしているので、クセを取り除き正しい声の出し方を学びます。家で声を出すときに一人でわからない時は、声を出さずに呼吸の練習だけでも十分です。
3.どうしても歌いたい曲があるとき
とは言っても、どうしても歌いたい曲がある方もいますよね。そんな時は、ボイストレーニングの先生にその曲を持っていき、音楽的なアドバイスを受けるのではなく、ボイストレーニンの観点でゆっくりと一緒にレッスンしてもらってください。
例えば、ボイストレーニングでの楽曲のレッスンは、インテンポで歌うことをさけて、ゆっくりと音程の取り方、音程の上げ方・下げ方の身体の使い方、呼吸の仕方、口の形、音と音のつなぎ方と身体の使い方をひとつずつ確認していく作業です。
たった、1分の曲を仕上げるのに、1時間もしくは、それ以上の時間を要します。一度付いた癖を取ることは、努力と時間を要します。知っている曲、または、一度歌ったことがある曲だとしても、もう一度心を入れ替えて新しく覚え直すことに徹してください。
また、このようなレッスンの時は、自分でも声を確かめるために録音しておくことをお勧めします。
まとめ
ボイストレーニングは、思った以上に大変なレッスンです。しかし、きれいな声を手に入れること、喉に負担をかけずに歌うことは、最終的に歌を歌うためには必要不可欠です。
他の楽器とは違い、声という楽器は世界に一つしかなく、買い換えることができないとても貴重なものです。自分の声をいたわり、長くお付き合いするために時間をかけていく必要があります。