中学や高校では部活動が活発に行われていますが、運動部や文化部に関わらず、強豪と呼ばれているところはいくつかの似通った点が見られます。
強豪校になるためにはいくつかのポイントがあり、それらをチェックすると弱小でも努力次第で強豪になることができるかもしれません。
例として吹奏楽を見てみると、分かりやすくなります。
テレビのバラエティ番組で一時吹奏楽部がかなり取り上げられて、弱小校が少しずつ強豪校になっていく過程をご覧になった方もいるかもしれません。
バラエティ番組といっても内容的にはドキュメンタリーであり、参考にすることはできます。
少しでも上位に入りたいと思った時は、生徒たちが練習するだけではなくその他の面を強化することも重要です。
重要になってくるのが指導者の存在で、ここが下手だと全てが台無しになってしまいます。
文化部であってもコンクールという目標がある以上、どのように練習をしていくか、課題曲をどうするかなど、考えるべきことは多いです。
さらにプロの楽団ではなく、中高生という未成年を指導していくので言動なども気を付ける必要が出てきます。
十代というのは最も伸びしろがある時期ですが、同時に些細なことでも深く傷付いてしまい、トラウマとなることも考えられるはずです。
大人なら聞き流せることでも思春期の年代にとっては辛いものとなり、立ち直れなくなってしまうことはあります。
ただ一方でちょっとしたきっかけによってやる気になり、凄まじい集中力で才能が上達していくこともあり、指導者によって生徒の成長が変わってくるので役割は重大です。
次は練習で、実は強豪ほど基礎をしっかりと行っています。
中高生のコンクールというのはスコア通りに奏でることが高いポイントに繋がるので、個性を出すよりも基礎を大切にすることが多いです。
そのうえで余裕があればそれぞれの個性を伸ばすようにしていくのですが、調和を取れなくなってしまう危険性もあるので、しっかりと対処しなければいけません。
また吹奏楽というのは個人の技量が上がることも大切ですが、全体のバランスも重要になってきて、ハーモニーとリズムを合わせることが重要です。
とにかく基礎練習が必要になってくるのですが、この時に大切なのは方法で、未成年というのは集中力に限りがあるので飽きないようにすることも必要になります。
ポイントは「脱力」「正しいフォーム」「豊かなブレス」となり、楽器を演奏する時は無理に力を入れず、自然体であることが大切です。
姿勢を正して演奏すればより豊かな音が出るようになりますし、腹式呼吸を意識してブレスをすれば音に深みが出てきます。
これらは簡単ではありませんが、できるようになると実力が飛躍的にアップするので伸ばすようにしてください。
そしてハーモニーやリズムが合うようになると面白く感じられてきて、もっと綺麗に音が聞きたいと思うようになるはずです。
面白い、楽しいと思うようになると個々の能力もレベルアップしてくるので、合わさった時の魅力も深まるようになります。
さらに忘れてはいけないのが体力の向上で、音楽には必要ないと思うかもしれませんが、コンクールで演奏するというのは体力と気力のどちらも必要です。
吹奏楽の中心である管楽器は腹式呼吸が重要になってくるので、体力アップのためにマラソンをする、筋トレで腹筋をするなど、運動部と同じような特訓も大切になってきます。
基礎体力が向上することによって演奏技術も上がりますので、どちらも等しく行うことが必要です。
こういった面の指導はバランスが難しく、指導者の力量に関わってきます。
基礎を中心に練習をしていき、確かな実力を備えることで弱小でも強豪になることが可能です。