小学生が中学生になると、部活に入る必要があります。
学校によっては入らなくてもよいところもありますが、多くの学校は部活に入ることを勧められます。
運動部にもさまざまありますが、文化部を見てみると、たいていどこの学校にも吹奏楽部があることに気がつくでしょう。
放課後あるいは土曜日のお昼過ぎに学校にいると、どこからともなく楽器の音が聞こえてくることがあります。
これは中学校だけでなく高校にもあり、6年間吹奏楽部に入る人も少なくありません。
吹奏楽部は、文化系と部活の運動部と言われており、非常に厳しいことで有名です。
なぜ厳しいかといえば、ほかの文化部に比べて大会があるからです。
運動部の大会さながら文化部の中でもコンクールがあり、運動でいうところの試合と同じなります。
どこの学校も、コンクールで優勝を目指します。
地域のコンクールで見事1位に輝くと、次はもう少し広い地区の中でコンクールを行い、さらにそこで優勝すると、最終的には全国大会まで進出できます。
全国大会まで行くと、テレビ放送されていることも多く、多くの人に知られることになるでしょう。
また、高校に進学するときも非常に便利です。
特に私立高の場合は、それだけで推薦入試を受けることが出来、有利に合格することができるからです。
ただ、当然のことですが、毎日やみくもに練習をしていてもコンクールで優勝できるわけではありません。
下手をすれば、地域の大会ですら予選敗退の可能性もあります。
そこで、より効率的な練習をすることを必要とするでしょう。
もちろん、たくさんの時間をかけることが重要です。
ですが、時間をかけたからといって、それに比例して効果があるわけではありません。
時間をかけるにしても、より効率的な方法で演奏することが重要になるでしょう。
まず楽器選びですが、基本的に好きかどうかではなく得意のものを選ばせることが必要になります。
楽器の種類によっては得意なものと不得意なものに分かれてきます。
すべての楽器を演奏することができる人もごくまれにますが、そのような人はごく一部の人だけであり、ほとんどの生徒は特定の楽器しか演奏することができません。
次に、しっかりとしたパート練習を行うことです。
これは当たり前のことかもしれませんが、基本的な部分はどこの学校で行っても同じになります。
基本練習を抜かしていきなり応用の練習をしたり、オリジナルの方法で練習を行ってもうまくいくものではありません。
例えば柔道の練習では必ず受け身の練習をします。
絶対に、ほかの人に投げられるようなことがないオリンピック選手でも必ず受け身の練習をします。
野球も同じで、どれだけうまいプロの選手でもキャッチボールをしていきます。
これと同じように、吹奏楽でも基本の練習は毎日必ずすることが重要になります。
練習内容の中で重要になるのは、リズムを合わせることです。
吹奏楽はラグビーのようなもので、チームプレーが非常に重要になります。
ボールまわしなどはありませんが、全員の空気が一つにならない限り良い演奏はできません。
これが吹奏楽のだいご味でもあり、また難しさでもあるといえるでしょう。
その年の五月ぐらいから一年生が加わり、夏に猛練習をし、秋から冬にかけては全体が一つになり形ができあがってきます。
そのまま同じメンバーで翌年に臨むことができればさらにパワーアップするかもしれません。
ですが、学生である以上1年経過すると、古株メンバーは卒業し、それと同時に音楽の素人も多く入ってきます。
そうとすれば、3年間続くとしても、毎年リセットをしなければならないことになります。
そのため、限られた時間をとても慎重に使うことが重要になります。