トロンボーンは音程が正確に取れる割には、構造がシンプルであることから吹奏楽では欠かせない楽器と認識されています。
その特徴は人間の発声との調和を取るのに向いており、ハーモニーの美しさで魅了される点にあると言えます。
さまざまな楽器の中にあって、人間の声に最も似ている声との印象を持つ人も少なくありません。
ただスライド操作を伴う為、早いパッセージは苦手と言う側面を持っているので独奏するには向いておらず、あえて専門に取り組む独奏家も少数に止まっています。
現実は一部の意欲的な演奏家が専心してレパートリーの拡大と魅力の発進に勤めているのに止まっているのが現状で、ソロ楽器の認知度は低いままに止まっているのです。
クラシック以外の音楽ジャンルでは、代表的な地位を確立していることも知られており、ディキシージャズの黎明期にはその音色に注目が集まりボーンセッションの一因としてだけでなく、独奏楽器として活躍の場を広げていました。
なめらかに音程を変化させていくポルタメントが、ジャズ等にマッチしていることが影響している訳です。
トロンボーンの歴史は古く、現代のスライド操作の基本の基礎が構築されたのは中世以前の西暦700年ごろされておりますが、現代のスタイルに行き着くまでのは、さらに数百年以上に渡る技術の蓄積を待たねばなりませんでした。
そのため現代の形の確立を見たのは、1520年頃ドイツ人のハンス・メンシェルの考案によるものとされているのです。
現代のような吹奏楽が登場するに先立つ時代に、人々の音楽シーンにどのように登場を見たのか興味が惹かれますが、当時は教会音楽での使用がメインであったようです。
日曜礼拝の際に信者の信仰心を涵養するために利用されたのが、礼拝堂に一同に介した住民を前に演奏するスタイルが取られていたと言うわけです。
教会音楽ではコーラスも良く採用されていましたが、その音色は人間の合唱する音声との調和も心地よく、美しいハーモニーに奏でる時間に人々は魅了されたのでしょう。
その後は世俗音楽にもその使用は広まりを見せていましたが、その後19世紀頃から吹奏楽で使用される傾向が強くなり、主に宗教色の色彩の濃厚な著明な作曲家の作品には欠かせない存在になっていきます。
交響曲でトロンボーンの活用を実践したのはベートーベンが嚆矢とされているのです。
ベートーベンは交響曲第6番「田園」や第9番「合唱つき」において使用しオーケストラに定着する基礎を定着させたとの評価がされています。
特に当時一世を風靡したモーツアルトやハイドンの宗教的色彩の濃厚な作品では、トロンボーンに重要な役割を負わせていることが知られています。
楽器と聞くとバイオリンのように巨額の値がつくことに現れているように、高価なイメージが付いていますが、トロンボーンはどれほどの値段が付いているのでしょうか。
その価格を決定するのは構造と材質、そして仕上げに左右される部分が大きいと言えます。
トロンボーンの値段を影響を与えるのは、使用する金属の種類は大きいと言えます。
金管楽器の特徴として材質に、銅と亜鉛の合金を使用している点を指摘することが出来る訳です。
特に堂の割合によって、イエローブラス・ゴールドブラス・レッドブラスになります。
この順番で銅の配合割合が高くなり、値段も上昇してことになるのです。
同様に仕上げも重要な点で、ラッカー仕上げよりは金メッキ仕上げ等の方が高価になる訳です。
テナーバスの初心者用モデルでは7万円程度の値段から購入できますが、通常は20-30面円程度が相場額になっているのです。
高価なものになるとドイツでのハンドメイド仕様もものでは70万円以上になるものも珍しくありません。