吹いて音を鳴らす楽器を集めて合奏する吹奏楽は、いつの時代も学生達にとって人気の部活動です。
たくさんの仲間達と音を合わせて演奏する楽しみがあります。
中学校や高校の部活動では定番で、学校を代表する選手が各競技大会へ出場するときに、演奏して応援する姿の印象が強くあります。
吹いて音を鳴らす楽器には金管楽器と木管楽器があります。
代表的な楽器として、金管楽器にはトランペットやホルン、ユーフォニアムにトロンボーン、チューバが存在します。
木管楽器を見ると、フルートやクラリネット、オーボエにファゴット、サクソフォーンがあげられます。
ただ、金管楽器と木管楽器だけでなく、これらに打楽器が加わるケースが多くあります。
この演奏方法でしばしば耳にする機会があるのが、アンサンブルという言葉です。
これは少人数で集まり、楽器を奏でます。
合奏ではないのがポイントです。
基本的に合奏は一つの曲をすべての演奏者が合わせて演奏する方法です。
誰かが勝手に、別の曲を奏でることはありません。
ところが、アンサンブルの場合だと一つのパートを少人数の演奏者のうちの1人が担当します。
他の人の演奏でフォローしてもらえるのではなく、そのパートを1人が演奏しなければならず、責任の重い演奏スタイルだといえます。
合奏と分けられて考えられがちですが、演奏に責任を持つという意識を学ぶことができますので、合奏を成功させるには重要な演奏方法として捉えられています。
練習としても優れた演奏方法です。
合奏を予定している演奏者がそれぞれ時間をかけて練習すれば、全体的な完成度が高まるメリットがあります。
合奏との大きな違いとして、パートを担当した演奏者の技術が伴わないと、その楽曲の完成度が下がってしまうことです。
間違ってしまったり、途中で演奏を忘れてしまったりすれば目も当てられない状況に陥ります。
1つのパートを担当するアンサンブルであれば、担当パートの楽譜だけを見て練習すれば良いと考えられがちです。
しかし、この練習方法ではあまり良い結果を生み出さないとされています。
パートの楽譜を見つつも、スコアを見ることが望ましい練習スタイルです。
スコアを見れば、担当とは違うパートのリズムや関係などを確認できます。
音楽の感性が鍛えられて、優れた演奏者へと成長することが可能です。
つまりは個人で勝手に演奏する方法は曲全体の完成度を上げるには足りず、全体を把握する能力を身につけてこそ、個人演奏の技術も高まるといえます。
練習の際に忘れてはならないコツがあります。
息継ぎのタイミングです。
同じパートを演奏する人が他にいないため、息継ぎがいい加減になってしまうと、曲の質が下がってしまいます。
自分勝手に息継ぎのタイミングを考えるのではなく、正しい息継ぎのタイミングを覚え、そのとおりに実行するようにします。
合奏ではわりとルーズになりがちな息継ぎのタイミングですが、吹奏楽でアンサンブルをする際には息継ぎの練習もしっかりと行うことが重要になってきます。
合奏の練習として実施されるだけでなく、アンサンブル自体の吹奏楽コンクールが存在します。
日本国内で実施されるコンテストで、略してアンコンとも呼ばれます。
予選と本選で構成されており、予選はまず県内の地域をブロックに分けて、その中から予選を勝ち上がったチームが今度は県全体の予選大会に進みます。県大会で勝ち抜くと、全国大会の本選に挑みます。
全国大会は毎年3月に開催されますので、大会開催日に向けて練習を積み重ねるようにします。
特に課題曲のようなものはありません。
3~8人の構成で、少しであれば演奏中のパフォーマンスが許されています。
みなさん、是非チャレンジしてみてください。