ピアノを習い始めてちょっと上達して中級レベル以上に達するとモーツァルトのピアノソナタの現存するピアノソロ楽譜の第1番から第18番をレッスンする人が多いはずです。
楽譜の譜面を見るとショパンやベートーベンなどのピアノソナタに比べると比較的優しいという人もいますが、優しいゆえに表現力が問われて逆に難しいという人もいます。
そこで全18曲を優しい初級者向けから順にどんなものなのかを解説していきます。
最も有名で比較的モーツァルト初心者向けの曲は、ハ長調KV330で、これから練習を始める人が最も多い曲です。
聴いていても心地いい曲で、単に楽譜通りにひく事は簡単にできて、簡単だけど表現力の差が最も出るので演奏者の技量を測る時によく用いられます。
初心者のための小さいソナタとしてよく、KV545ハ長調第1楽章が使われます。
KV545ハ長調第1楽章は、メロディがはつらつとしていてかわいい曲ですが、ゆっくりひくと基本的な演奏技術が詰まっているので指のトレーニングにはもってこいなので良く使われます。
ただKV545ハ長調第1楽章を実際の楽譜通りのペースでひくには、かなりテンポが速いので大変です。
基本的な演奏技術をレッスンで来て、段々ペースを上げていく事で演奏技術を上達させていきやすいので上級者の指を慣らしとしても使われてます。
中級レベルに達した人がレッスンに使うもので有名なものにトルコ行進曲つきKV331イ長調があります。
第一楽章からひきやすい優しいメロディーが続きますが、メロディーが6つあって、難易度が順番に上がって行く変奏曲になってます。
メロディーが変化するので、中上級者も変化を楽しめるもので、6つのメロディーを引いているうちに気付かないうちに演奏技術が向上している曲です。
トルコ行進曲つきKV331イ長調のトルコ行進曲部分が特に有名で、この部分だけをレッスンに用いる教室も多いです。
最高難度の曲にハ短調KV457があり、この曲がひけるようになっている頃には、アマチュアの上級者レベルで、流石にプロほどではないけどプロに近い技術が身についていると思います。
全部は上げていませんがソナタ以外にも交響曲などもあり、このように沢山のものがあって、どれをからレッスンしていいのか迷われる方も多いと思うので、選ぶ方法を少し説明します。
モーツァルトのクラシックCDを聴くのが好きならば、自分がよく聴く曲から練習を始めてもいいし、YouTubeなどの動画サイトで演奏シーンを探して自分の気にいった曲からレッスンして行ってもいいと思います。
何故なら自分が好きな曲を上手にひきたいというモチベーションが上達のカギになるからで、さらにクラシックCDやYouTubeなどの動画サイトで取り上げられている曲ならば、有名曲が必然的に多くなって、楽譜の譜面はもちろんのこと、動画サイトでレッスン動画も沢山アップされているからです。
他の選び方としては、ハ長調とヘ長調と変ロ長調と変ホ長調とト長調とニ長調の長調を聴いてひいてみて、自分の好みの曲調のものを選んでからレッスンして行く方法もあります。
また取り敢えず全曲のフレーズの一部だけを実際にひいてみて、自分の心に刺さる曲をレッスンするという選び方もあります。
耳で聴くのと実際に演奏するのでは、多少感覚のずれがあって、単に聴いていた時には心に刺さらなかった曲の中にも、ひいてみたら心に刺さりピーンと来る曲が発見できる事があるからです。
モーツァルトのピアノ曲は聴いていて心地よくて、心が弾んで楽しくなるものが多くて、初級者や中級車から上級者まで幅広い奏者のレッスン曲としていい物が多いので自分に合ったものを探してみて欲しいです。