ピアノ教室に通っていると、先生から発表会への参加を提案されることがあります。
子どもが通っている場合は保護者へのお知らせという形で参加を促されるので、詳細をしっかりとチェックして子どもに参加の意思があるかどうかを確認します。
ピアノの発表会はその教室が単独で行っているわけではなく、別の団体が開催するイベントに教室が参加するという仕組みになっています。
そのため参加費が必要になりますが、規模によって参加費に大きな差があります。
安い場合は1000円程度ですが、この場合は近所の公民館といった施設を借りて行うもので、司会なども教室の先生が行うことが多いだけでなく観客も参加者の関係者ばかりなので緊張感がありません。
一方で、高い場合は1万円以上となることがありますが、この場合は音楽用のホールを借りて行われるものであり、司会もプロの方が派遣されます。
またプログラムが作成され、参加者も数十人以上になる本格的なイベントになるのです。
せっかく参加するのであれば、こういった本格的なものに参加することで良い経験を積むことが出来るため、規模が小さいイベントへの参加を提案されたときは、もっと規模が大きいイベントがないのか聞いてみるのも良い方法です。
発表会への参加が決まったら、演奏する曲の練習に取り組みます。
演奏できる曲数は一曲であることがほとんどですが、まれに二曲以上の演奏が出来ることもあるので事前に確認します。
曲目は自分一人で決めるのではなく、先生と相談して決めることになります。
演奏したい曲がある場合はそのことを先生に伝えて発表会の場においてふさわしい曲であるか、現在の実力で演奏する際に十分なパフォーマンスが発揮できるかという点を先生に確認してもらいます。
先生が認めてくれれば自分が演奏したい曲で参加できますが、そうでない場合は先生がリストアップしてくれる曲の中から好みの曲目を選ぶことになります。
また、当日までに衣装を用意しておくことも大切です。
教室に通うときのような普段着ではなく、華やかな衣装を身につけることで自身のモチベーションが上がり、演奏を聴きに来てくれた観客に向けても失礼のない装いになります。
女性の場合はドレスが最適ですが、演奏する曲目によっては鍵盤を広く使うためノースリーブのドレスが適しています。
また、スカートの裾が長すぎるとペダルを踏む際に邪魔になることがあるため事前に衣装を着て演奏を試してみることが大切です。
男性の場合はフォーマルな衣装を着ます。
タキシードがあれば最適ですが、なければベストに蝶ネクタイというスタイルでも問題ありません。
十分な練習を積み、衣装も用意していよいよ発表会の当日になったらプログラムをしっかりと確認し、自分の順番まで楽屋で待つことになります。
子どもが参加する場合は親は観客席で見守り、先生が楽屋から舞台袖まで付いてくれるため安心です。
自分の番がきたら、演奏前に観客に向かって一礼してから弾き始めます。
演奏中は意識を集中して練習の成果を発揮することが求められますが、仮にミスタッチがあったとしても演奏を止めるのではなくそのまま弾き続けましょう。
演奏が終わったら、再び観客に一例をしてから舞台袖に下がります。
そして、すべてのプログラムが終わった後は参加者と観客が直接言葉を交わすことが出来る場が用意されます。
このとき、先生や関係者から花束をもらえることがあるので、花束を受け取って感謝の気持ちを伝えましょう。
子どもが参加していたときは、このときに花束を渡してこれまでの練習と本番での演奏をねぎらってあげることが大切です。
ピアノの発表会はコンクールではありませんが、ピアノを習っている人にとっては大きな晴れ舞台です。
しっかりと準備をして本番に臨みましょう。