ピアノはもともと、王族や貴族の楽器として親しまれてきたものですが、1800年代からは多くの人々に愛されるようになり、現代では活気の王様ともよばれるほど有名な楽器となりました。
非常にシンプルな楽器で、右手と左手で異なる動きをして演奏するため、難しそうと思ってしまう人もいるかもしれませんが、実は簡単に音を出すことができる楽器です。
トランペットやトロンボーンなどの管楽器であれば、指などの調整をしながら、そしてうまく息を吹き込まなければ音を出すことはできません。
しかしピアノであれば、鍵盤を押す力も関係なく、鍵盤の上を押すことで音が鳴るので、誰にでも簡単に音を出すことができるといえるでしょう。
演奏しながら足でペダルを踏んでいるので難しいと思う人もいるかもしれませんが、ペダルがなくても演奏することはできます。
ペダルは音の表現を変えたい箇所だけで使用するため、足を使わなくても演奏することはできるのです。
そして最大の特徴は、低い音から高い音までを自由自在に奏でることができるということです。
鍵盤の数は88もあり、なんと7オクターブもの音を、両手の指10本で演奏することができるので、スピード感のある曲でも弾くことができます。
音域が広いため、悲しみを表現する曲から、明るく楽しい曲まで表現することが可能です。この表現力の深さは大きな魅力といえるでしょう。
そしてジャンルを問わずに楽しむことができも魅力の一つと言えるでしょう。
モーツァルトやベートーベンなどの有名作曲家が作り上げたクラシック音楽、そして1900年代にアメリカで誕生したジャズなど、自分の好きなジャンルの曲を弾くことができるのも大きな魅力といえるでしょう。
クラシック音楽とジャズでは、曲調もメロディーも全く異なるものです。
しかし楽譜を読めるようになれば、どんな曲でも弾けるようになるでしょう。
実際にクラシック音楽を習っていたけれども、今はジャズに夢中になっているという人も多く見られます。
いろいろなジャンルの曲を演奏することができるので、飽きることもなく、大きな魅力といえるでしょう。
数あるジャンルの中でも、やはりピアノを弾く人にとって、選びがちとなるのがクラシック音楽と言えるでしょう。
クラシックはリラックス効果が期待できたり、胎教にも良いといわれるなど、体に良い影響を与えてくれるといわれています。
クラシックと聞くと、オーケストラのような壮大なものをイメージする人も多いかもしれませんが、ピアノだけでも十分にクラシック音楽を楽しむことができます。
クラシックの曲として有名なものとしては、ベートーベンやモーツァルト、ショパンやシューマンなどがあげられます。上手に弾きこなせるようになると、このような作曲家の曲を弾いてみたくなるものです。
ベートーベン
まずはベートーベンです。
ベートーベンといえばだれもがその名を聞いたことがあるといえます。
また運命という曲が非常に有名ですが、そのほかにもいろいろな曲があります。
まず有名なものがエリーゼのためにです。音楽に携わったことがない人でも知っている名曲と言えるでしょう。
そしてベートーベンのソナタです。音楽大学や音楽専門学校を受験する際には、課題曲を披露するという試験があります。
その時にこのベートーベンのソナタが、必ずと言っていいほど課題曲に取り上げられています。
その中でも悲愴、月光、熱情の三つの曲は、ベートーベンの三大ソナタとしても有名です。
モーツアルト
次にモーツアルトです。
モーツアルトの曲で有名なクラシック音楽としていえば、トルコ行進曲です。
これも習い始めたばかりの人は、将来弾けるようになりたい曲としてあげられています。
そしてきらきら星変奏曲も有名です。だれもが一度はうたったことがあるきらきら星の童謡を、モーツアルトが変奏した作品です。
非常にかわいらしい作品で、だれもが一度は聞いたことがある曲なので、非常に聴きやすいでしょう。
ショパン
次にショパンです。ピアノを始めた人が、いずれは曲を弾いてみたいとあこがれる人気の音楽家です。多くの曲がありますが、やさしい雰囲気のあるノクターンは、発表会などでもよく選ばれている曲です。
そしてショパンの最高傑作だと言われている英雄ポロネーズや、華麗なる大円舞曲など、非常にドラマティックな曲がたくさん存在しています。
シューマン
最後にシューマンの代表といえばトロイメライです。非常にゆったりとしたテンポの曲ですが、左右の指を交差して弾く部分もあり、弾いてみると意外と難しく感じる曲です。このように素晴らしい曲がたくさんあることがわかります。
何にでも言えることですが、何かを始める時には、様々な問題が出てくることでしょう。
ピアノでいうと、音を出すことは簡単ですが、曲をしっかり弾こうとすると、基本の練習を含め、かなりの練習が必要となります。
大切なことは日々の練習と基本の練習です。
練習を続けて1曲弾けるようになると、それがまた自信につながることでしょう。