クラリネットを演奏している人の姿を見ると、小学校の音楽の時間にだれもが使ったことのあるリコーダーに似ていると思う人が多いかもしれません。
口にくわえて縦長に持っているものを見ると、リコーダーが少し複雑になったようなイメージを持つ人も多いものです。
しかし実際には吹き方は全く異なり、リコーダーのように簡単にだれもがすぐに音を出せるわけではありません。
しかし吹奏楽の中では一番多く使われる楽器であり、吹きたいと憧れている人も多く見られます。
楽器自体の祖先はシャリーモと呼ばれるものです。
名前はクラリーノという金管楽器が由来とされ、昔のトランペットの高音域をクラリーノと呼んでいたことによります。
ここに小さいという意味を表わす「ネット」が組み合わさり、クラリネットと呼ばれるようになったといわれています。
基本的な演奏の仕方としては、まず最初に指の動きを覚えなければなりません。
キーがたくさんあることからむずかしそうに見えるかもしれませんが、実はリコーダーと同じで、穴の押さえ方により出る音が決まっています。
出したい音を出すための説明書ともいえる運指表があるので、クラリネットを演奏したいのであれば、まずはこの表を見ながら指の動きをマスターしましょう。
指の動きに集中するために、まずは音を出さずに練習をします。
正しい姿勢を体にたたき込むためにも、実際に演奏するときと同じ姿勢を構えて、それぞれの穴を押さえるように心掛けます。
音を出さずに指の動きを確認しマスターすることができたら、実際に音をだしてみましょう。
楽譜にかかれている音符と明らかに音が違う場合には、押さえる穴が間違っている可能性があります。
しっかりと穴を押さえなければ穴がうまく塞げずに正しい音を出すことができません。
音を出す際には息を細く出すことを心掛けると、特有の甲高い音が鳴りにくくなるでしょう。
しかしまずはきれいな音を出すことよりも正しい指使いができているのかを重視しましょう。
クラリネット演奏する際に必ず覚えなければならないことの一つにドイツ音階が挙げられます。
基本の「ドレミファソラシド」のドイツ音階を覚えますが、覚え方は英単語と同じで実際に口に出して覚えることがポイントとなります。
呪文のようにつなげて覚えることで、次第にドイツ音階を聞いただけでどの音を出せばよいのかがわかるようになるでしょう。
そしてクラリネット演奏する際に欠かすことのできないものがリードです。
リードはマウスピースにつけて音を出すために必要となるもので、薄い1枚の板のようなものでできています。
しかしその厚みはさまざまで、厚みによって音色が左右されます。
薄いリードは明るく軽やかな音が出て、厚いリードの場合には豊かで深みのある音色が出やすくなります。
初心者や肺活量が不足している場合には、厚みのあるリードを振動させることは難しいため、まずは薄めのリードを選ぶようにしましょう。
またマウスピースとの相性も非常に重要で、マウスピースの形状にあったリードを選ぶ必要があります。
組み合わせは無限ですが、人によりよいと感じる組み合わせも異なります。
初心者でわからない場合には、楽器の専門店で相談してみると良いでしょう。
いい音を出すために気をつけたいこととしては、呼吸方法です。
クラリネットは息を吹き込んでリードを振動させることにより音が出ます。
そのため呼吸の使い方は音色を左右するといえるでしょう。
呼吸が足りなければきれいな音が伸びず、一度に大量の息を吹き込んでしまえば嫌な音が出る原因にもなります。
いい音を出すためには腹式呼吸が重要です。
しっかりと腹式呼吸をマスターしたうえで息を吹き込みましょう。